小児歯科
小児歯科
0歳~15歳までの子どもを対象とした歯科です。この時期は歯が生え変わるタイミングでもあり、口の中は終始変化しています。
その中で、永久歯の歯並びをきれいにする為に、積極的に硬いものを咬む習慣を作ることをおすすめしています。そうすることで大人になった時に矯正をする確率が減ります。
その変化に合わせた治療を行い、口の中の健康に対する意識を高めるため、適切な歯磨き指導をして予防を習慣づけることも大切です。
まだ上手に歯磨きができない小さなお子様には、硬いものを食べる、フッ素を塗布する、歯の溝にシーラントを埋めるなどの方法で、むし歯になりにくい環境を作ってあげることもできます。
また、歯磨きをなかなかしないお子様でも、80%の確率で歯磨きをする様になる魔法の言葉を持っています。他院で泣いて歯医者が嫌いになったお子様等是非一度チャレンジさせていただけるとありがたいです。
子どもの歯(乳歯)は大人の歯(永久歯)とは異なる特徴があります。
乳歯の下には永久歯がおり、生え変わりを待っています。
生え変わるからと言ってむし歯を放置すると、永久歯のむし歯や不正咬合を招きます。乳歯を大切にしましょう。
乳歯は「歯の層であるエナメル質・象牙質が薄く柔らかい」ことがわかっています。
そのため、もろく簡単にむし歯が進行してしまいます。また、永久歯に比べて歯が酸に弱くむし歯になりやすいのですが、歯の表面積も小さく隣の歯との距離が近いため、1本の歯がむし歯になるとその隣にもすぐ広がってしまいます。
子どもは自分の歯の状態を確認することはありませんし、自分の歯の変化に気が付くことはほとんどありません。また、永久歯のむし歯のようにお水を飲んだ時にしみたりすることもほぼまれです。毎日の親御さんのブラッシングで気が付かなければ、むし歯の存在に気が付かず放置してしまうことになります。
乳歯は外側の硬いエナメル質やその次の象牙質の厚さが永久歯の半分しかありません。歯の大きさが小さいということは、それを構成する歯の層の厚みも薄いということです。そのため、硬度も弱くもろくなっています。
基本的には、過去にネットで拘束されて泣きながらやられたりしたお子様に行います。
6年以上子どもに泣かれたことが無い実績があります。
治療が苦手なお子様には、まず「はいしゃさん」に慣れてもらうためにトレーニングから行います。
お一人で歯科用ユニット(チェア)に座れない場合は、座れるようにする練習から始めます。
その後は危なくない器具には触れてもらったり、「タービン」や「バキューム」から出る音や動きに慣れてもらうように遊びながら進めていくこともあります。
このようなトレーニングを数回とり入れると、ほとんどのお子様は、「はいしゃさん」=「こわいばしょではない」へと気持ちが変わっていきます。
トレーニングを終えたばかりのお子様や、治療にまだ慣れていないお子様は、小さなむし歯の治療から始めます。徐々に歯科麻酔が必要な大きめなむし歯の治療へと進めていきます。
治療中に泣いてしまったり、動いてしまったりで、予定どおりに進まなかった場合でも治療したことを、たくさん誉めてあげます。
お子様は自信を持ち達成感が得られます。はじめの頃はよく泣いてしまっていたお子様も、回数を重ねると見違えるほど落ち着いて治療を受けられるようになります。
ブラッシング指導
お子様の年齢に応じたお口のお手入れ方法をお伝えし、歯ブラシの練習をします。保護者の方には仕上げ磨きのアドバイスも行います。
硬いものを咬む指導
平均して11歳頃までにある程度の歯並びは決まってしまいます。それまで毎日硬いものを咬むことで顎の成長が促進され、基本的には歯の大きさに合うようになります。寝ている時に歯ぎしりしているのが多いお子様は注意が必要です。
フッ素塗布
フッ素を塗布することにより歯を酸から守るとともに、歯の再石灰化を促進させむし歯になりにくくなります。特に乳歯や、生え代わったばかりの永久歯には有効です。
フッ素は飲み込む量が一定量を超えると危険だと言われます。しかし歯科で用いるフッ素はその数値の約数十分の一と、濃度はかけ離れており低用量です。
シーラント
むし歯になる前に、あらかじめ歯の溝に詰め物をして、むし歯を予防する方法です。歯が生えて間もない時期は、歯の質が未熟で溝も深く、むし歯になりやすい時期です。また歯の背丈が低いので、歯ブラシが当たりにくい時期でもあります。フッ素を含んだプラスティックで溝を埋めることで、少しずつ、かつ比較的長期間フッ素の効果が期待できます。
乳歯は、早い場合は生後4か月頃から、遅い場合は1歳3か月頃、平均では男子8か月、女子9か月で歯が生えてきます。
平均的に、下の前歯から生えてきますが、時には上の前歯から生えてくることもあります。個人差があるのであまり気にしないでいいと思います。
平均的に2歳半から3歳くらいと言われていますが、4歳近くになってようやく最後の奥歯が生えてくることもあります。それ以後、生えてこなければご相談ください。
最近発表されたデータでは、約1割の子どもが先天性欠如歯(歯が生まれもってないこと、形成異常のひとつなので病気ではありません)だそうです。乳歯の時は様子を見てください。永久歯が生えてくる時期になっても生えてこないのであれば、精密検査(レントゲン撮影)などをおすすめします。
乳歯でも永久歯でも、生えて間もないときのフッ素効果は高いので、できるだけ早い時期から塗ってあげてください。しかし、フッ素を塗れば大丈夫なのではなく、大切なのは食後の歯磨きの習慣や規則正しい食生活をすることです。3か月に一度塗ると効果が持続します。
平均的に、2歳くらいで口をゆすぐことができるので、その時期を目安に使ってみましょう。あまり大量に使うと口の中が泡だらけになり、かえって良く磨けません。毛先に少し付けるくらいで十分です。嫌がる場合は、無理に使用しなくても大丈夫です。歯垢(プラーク)を除去できれば問題ありません。
この年代では歯と歯の間にすき間(発育空隙)があることが通常です。
乳歯より大きな永久歯が生えてくることを考えると、すき間のあるほうが将来的に歯並びは良くなります(例外もあります)。このすき間は、永久歯が生えてくるにつれて閉鎖していくので心配しないでください。乳歯の時にすき間もなく綺麗な歯並びは、永久歯の出てくるスペースがなく、歯並びが悪くなる可能性もありますので、経過観察が必要です。
正しい永久歯の生え方は、乳歯の真下から根を溶かして生えてくることが一般的ですが、乳歯の脇から永久歯が生えてくる場合もあります。その時は早めに抜く場合と、経過観察の場合がありますので、分からない時はご相談ください。
3歳未満のお子様の場合、午前中のほうが機嫌よく、疲れも少ないために体調が安定していることが多いです。午後は眠くなりご機嫌が悪くなってしまったり、お昼寝明けの夕方は疲れがたまりぐずりやすくなります。
緊張感や泣くことで、嘔吐しやすくなります。できれば治療の前の朝ご飯やお昼ご飯は軽くお済ませください。